マーケティング課題2026/07/318分で読める

Webマーケティング診断とは?広告、SEO、サイト診断との違いと選び方

Webマーケティング診断と、広告診断、SEO診断、Webサイト診断の違いを対象範囲、使うデータ、分かること、分からないこと、成果物で比較し、症状に合う選び方を解説します。

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Webマーケティング診断と部分診断の範囲を比較するキービジュアル
Visual: Generated for Makemani

Webマーケティング診断という名称だけでは、調査の対象範囲は決まりません。 本記事およびマケマニでは、広告、SEO、Webサイトのどれか一つを採点する作業ではなく、顧客が課題を知り、検索や広告からページへ来て、サービスを理解し、問い合わせ、商談へ進むまでの接続を確認する診断として扱います。

広告診断、SEO診断、Webサイト診断にも、それぞれ明確な役割があります。 広告の獲得効率を直したいときに、営業組織まで広げた調査から始める必要はありません。 反対に、複数施策を改善しているのに売上が伸びないときは、一つの施策だけを調べても、領域のあいだで情報が途切れている場所を見落とします。

この記事では、四つの診断を対象範囲、使うデータ、分かること、分からないこと、成果物で比較します。 Webマーケティング診断を広いだけの調査にせず、どの症状で選ぶかまで整理します。

四つの診断の対象範囲

広告診断、SEO診断、Webサイト診断は、特定領域の状態と改善点を詳しく確認します。 本記事で定義するWebマーケティング診断は、それらの領域が同じ顧客、同じ課題、同じ売上目標へつながっているかを確認します。

スマートフォンでは、図を横にスクロールして診断範囲を比較できます。

広告、SEO、Webサイトの部分診断と、顧客理解から営業接続までをつなぐWebマーケティング診断の範囲
部分診断は一領域を深く確認し、Webマーケティング診断は領域間の接続と売上までの流れを確認します。

両者は競合するものではありません。 全体診断で広告に主な詰まりがあると分かった後、広告診断で配信設定や検索語句を詳しく調べる使い方もあります。 部分診断の結果を集めた後、改善順が決まらないために全体の接続を確認する使い方もあります。

診断範囲を比較する

診断主な対象使うデータ分かること単独では分かりにくいこと主な成果物
広告診断配信設定、検索語句、広告文、入札、コンバージョン広告管理画面、計測イベント、LP配信と獲得効率の詰まり広告外の顧客理解、営業引き渡し配信上の問題、修正項目、検証案
SEO診断クロール、インデックス、検索クエリ、記事、内部リンクSearch Console、アクセス解析、サイト構造検索で見つかるまでの詰まり問い合わせ後の有効判定、営業運用技術課題、キーワードとURL、更新案
Webサイト診断訴求、情報設計、導線、フォーム、表示品質アクセス解析、ヒートマップ、ページ内容訪問後の理解と行動の詰まり流入前の配信、営業側の成果ページ改善、導線、情報の不足
Webマーケティング診断(本記事・マケマニ)顧客理解、流入、訴求、問い合わせ、営業接続、KPI、運用各施策のデータ、顧客の言葉、営業記録、社内定義領域間のずれと改善順各媒体の細かな設定すべて原因仮説、確認項目、改善ロードマップ

比較表の「単独では分かりにくいこと」は、各診断の欠点ではありません。 診断には対象範囲があり、範囲外の問題を断定しないことが精度を守ります。 選ぶときは、調べたい媒体名より、現在起きている症状を先に置きます。

広告診断が向いている症状

広告診断は、配信後の数値や設定に異常があり、広告経由の成果を詳しく分けたい場合に向きます。 表示されない、クリック単価が変化した、コンバージョン計測が合わない、意図しない検索語句から流入する、といった症状です。

確認対象には、キャンペーン目標、入札、予算、配信対象、検索語句、広告文、クリエイティブ、コンバージョン設定が含まれます。 Google広告のキャンペーン診断のように、媒体側の状態や配信上の問題を確認できる仕組みもあります。

ただし、広告管理画面でクリックとフォーム送信が正常でも、問い合わせが営業対象にならない場合があります。 この場合は、広告診断の結果に、顧客条件、LPの約束、有効問い合わせの定義をつなぐ必要があります。 広告の効果が出ない原因では、広告指標から有効問い合わせ、商談までを分けて確認しています。

SEO診断が向いている症状

SEO診断は、検索結果に表示されない、順位が上がらない、表示されてもクリックされない、記事同士が同じ検索意図を取り合うといった症状に向きます。 クロール、インデックス、canonical、内部リンク、タイトル、コンテンツの対象意図を確認します。

Search Consoleの検索パフォーマンスレポートでは、クエリ、ページ、国、デバイスなどでクリック、表示回数、CTR、掲載順位を確認できます。 SEO診断では、こうした検索結果側のデータと、ページの役割を照合します。

ただし、検索流入が増えても、サービスページへ移動せず、問い合わせ後の営業結果も戻らなければ、売上への寄与は分かりません。 SEO診断で入口を直した後、記事からサービス理解、問い合わせ、有効判定までを別の指標でつなぎます。

Webサイト診断が向いている症状

Webサイト診断は、訪問者がサービスを理解できない、CTAが見つからない、フォーム到達後に離脱する、スマホで読みにくいといった症状に向きます。 情報設計、見出し、対象者、選ばれる理由、事例、FAQ、CTA、入力項目、表示速度、レスポンシブ表示を確認します。

アクセス解析では、入口ページ、次に見たページ、フォーム表示、操作、送信を分けます。 Google Analyticsのファネルデータ探索は、定義したステップをユーザーがどのように進むかを見る機能です。 Webサイト診断では、ページの内容と行動データを組み合わせます。

ただし、ページを直しても、そもそも対象外の検索や広告から訪問している場合は、有効問い合わせへつながりません。 ホームページから問い合わせが来ない原因で扱っているように、入口の期待とページの約束も照合します。

本記事で定義するWebマーケティング診断が向く症状

本記事で定義するWebマーケティング診断は、個別施策だけでは原因を特定できない症状に向きます。 広告の数値は改善したのに商談が増えない、SEO流入は増えたのに問い合わせがない、サイトを改修したのに営業から問い合わせの質が低いと言われる、といった状態です。

これらは一つの原因に決まりません。 広告の対象条件、記事の検索意図、LPの訴求、フォームの分類、営業への引き渡し、KPIの定義が互いに依存しています。 Webマーケティング診断では、次の接続を確認します。

ここで扱うWebマーケティング診断は、Web上の接点を起点に、問い合わせと営業への接続までを調べるものです。事業全体の顧客理解、商談、受注、組織運用まで広く確認したい場合は、BtoBマーケティング診断で確認する7つの視点で範囲を比較できます。

顧客と課題の接続

広告、SEO記事、サービスページ、営業資料が、同じ顧客と課題を扱っているかを確認します。 各担当者が別の顧客像を想定している場合、施策単体の数値が良くても、次の段階で期待がずれます。

顧客像は抽象的な人物設定ではなく、実際の問い合わせ、商談で聞かれる質問、対象外理由、受注条件から確認します。 記録が不足している場合は、推測で埋めず、次に収集する情報を決めます。

流入とページの接続

検索語句や広告文で示した問題と、入口ページの結論が合っているかを確認します。 広告では価格を訴求し、LPでは組織改革を説明しているような場合、クリック後に期待が変わります。

入口ページだけで完結しない場合は、関連ページ、サービスページ、CTAへどの順で進むかを決めます。 内部リンクの本数ではなく、読者が次に判断できる情報へつながっているかを見ます。

問い合わせと営業の接続

フォームで取得する情報と、営業が初回会話に必要とする情報を照合します。 マーケティングがフォーム送信を成果とし、営業が対象企業だけを成果としているなら、同じ「リード数」を見ていません。

問い合わせ、確認済みリード、営業対応、商談、提案、受注を分け、各段階へ進める条件を決めます。 問い合わせの質を入口側から確認する場合は、問い合わせの質が低い原因が補助になります。

KPIと運用の接続

広告費、検索流入、フォーム送信、商談、受注が別々の表にあり、同じ期間と流入元で比べられない状態があります。 Webマーケティング診断では、どの数値を誰が記録し、どの会議で次の修正へ使うかを確認します。

ダッシュボードを増やすことが目的ではありません。 施策の判断に使わない数値を減らし、次の改善を決められる単位で残します。

複数のWeb施策を直しても問い合わせや商談につながらない場合は、売上導線を確認するから、顧客理解、流入、訴求、営業接続のどこを先に調べるか整理できます。

診断で確認する7つの項目

Webマーケティング診断の対象を、広いという言葉だけで済ませないため、七つの項目に分けます。

  1. 顧客理解:対象企業、担当者の役割、解決する課題、選ぶ条件
  2. 流入:検索、広告、紹介、SNS、メールなど、顧客が知る入口
  3. 訴求:入口で約束した内容と、ページや営業が提供する内容
  4. 問い合わせ導線:関連ページ、CTA、フォーム、送信後の案内
  5. 営業接続:有効問い合わせの定義、担当決定、初回対応、商談化
  6. KPI:流入から受注までの分母、分子、流入元、判定理由
  7. 運用体制:記録する人、判断する人、修正する人、確認する頻度

七項目を同じ深さで調べるわけではありません。 最初に症状と事実を置き、関係する項目を詳しく確認します。 範囲を広げるのは、原因候補が領域をまたぐ場合です。

より具体的な確認項目は、マーケティング診断のチェックリストで確認できます。 診断レポートの役割を知りたい場合は、Standard診断レポートの読み方も参考になります。

症状から診断を選ぶ

診断名から選ぶより、現在の症状から対象範囲を決めます。

現在の症状最初に選ぶ診断次に範囲を広げる条件
広告が配信されない、計測が合わない広告診断問い合わせの質や営業結果まで合わない
検索表示や順位に問題があるSEO診断流入後のCTAや商談まで進まない
訪問はあるがページ内で離脱するWebサイト診断流入意図や営業の約束と合わない
複数施策を直しても売上が伸びないWebマーケティング診断主因が分かった後に部分診断へ進む

この順番は固定ではありません。 計測不備がある場合は先にデータを直し、顧客条件が部門で違う場合は先に定義をそろえます。 診断の価値は、調査項目の多さではなく、次に確認する原因と修正順を決められることにあります。

診断結果を改善ロードマップへ変える

診断結果を問題一覧だけで終えると、広告、SEO、サイトの担当者が同時に別々の修正を始めます。 依存関係がある場合、先に直した施策が後の変更でやり直しになります。

改善項目には、症状、確認した事実、原因仮説、追加で必要な証拠、修正内容、担当者、確認するKPIを付けます。 顧客条件が決まっていないなら、広告文の変更より先に対象条件を決めます。 フォーム送信後の結果が戻っていないなら、記事追加より先に判定理由を記録します。

マケマニのマーケティング診断では、Web上の施策だけに限定せず、顧客理解、売上導線、営業接続、KPI、運用体制から原因と改善順を整理します。 進め方を個別に確認する場合は調査について相談するから連絡できます。

よくある質問

Webマーケティング診断は広告診断やSEO診断より優れていますか

優劣ではなく、調べる単位が違います。 広告の設定不備が明確なら広告診断が適しています。 複数領域の数値は改善しているのに売上へつながらない場合は、領域間の接続を確認するWebマーケティング診断が適しています。

診断を受ける前にデータをそろえる必要がありますか

手元にあるデータと、担当者が使っている定義を準備します。 すべてのデータがそろっていない場合は、不足している情報と取得方法も診断対象になります。 確認していない数値を推測で補う必要はありません。

診断後はすべての施策を改修しますか

症状と原因に関係する施策から改善します。 調査対象に含めたことと、すぐ改修することは別です。 改善ロードマップでは、効果を確認する順番と依存関係を決めます。

参考資料

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